hakugoshiのブログ

日記です。

高校生の時の話

僕はキリスト系私立の小中高一貫校12年通った。僕の家は金銭的には全く普通の家庭だったけど、周りは医者や中小企業の社長の子供ばかりでかなり早い段階から周りとは違う、合わせていかなければならないと思っていた。親に聞くと幼い頃病弱だったので、公立に通わせると虐められると判断してのことだったらしい。実際周りは不良ばっかりの街なのでこの判断は正解だったのかもしれない。想像だけれど金銭的格差は恐らく年収にすると1000万くらいあったと思う。幸いかなり内気な子供で誰とも友達にならず休み時間もずっと本を読んでいたので疎外感などは感じずに済んだ。宗田理とか赤川次郎とか。

省略

高校年生の秋、受験勉強も佳境に入りみんな朝早くから学校に来て勉強するようになった。僕もみんなと同じように7時過ぎに学校に行って勉強していた。ある朝下足箱の前で女の子に話しかけられた。Mさん、小学3,4年生の時にクラスが同じだった人。それ以来会話をしてない。中1〜高1までは男女校舎が別になり、その後高校では彼女は文系、僕は理系で文理で校舎が少し離れてたのでほとんど見たこともなかった。

「髪切った?」

ちょっと怖いなと思った。7年間話してなくてこれはいきなり過ぎる。せめて前に久しぶり〜とかを付けるべきだと思う。そして実際に前日髪を切っていた。少し引きながら「うん。」と言い靴を履き替え教室への階段を登った。彼女とは校舎が違うのでそこから先には付いてこなかった。

次の日、前日のことなんてすっかり忘れてたが、またMさんが下駄箱の前にいた。

「おはよう〜髪にあってるね」

昨日と同じテンションで話しかけられた。怖かった。ありがとう。とだけ言って階段を登った。階段までは来ない。そういう妖怪みたいだなと思った。

それからもずっと朝挨拶された。確か11月くらいから2ヶ月くらい続いた。ほとんど内容は変わらない。朝下駄箱の前で一言かけられる。それだけ。

1月13日以降最初の土日には誰もが苦しめられたセンター試験がある。学校は2次対策だけしてればいいと言うので、塾などに通っていなかった僕はそれを間に受け勉強し、当然センターは全然間に合わず模試などでは目標に150点程足りない点数しか取れていなかった。あまりに辛すぎて、その辺りのことはほとんど覚えていない。センター1日目の国語ができな過ぎて夜風呂場で泣いたことだけ覚えている。

熾烈を極めたセンター試験でMさんのことなんてすっかり忘れていた。しかし、2月14日バレンタインデーにタッパーに入ったチョコと以下の手紙を貰った。

 

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怖い。上で書いたくらいの会話しかしていないのに、この手紙の内容。Mさんの頭の中では何が起こっているのだろう。細かい折り目がついてるのは渡されて読んだ瞬間怖すぎて小さく小さく四角に折り畳んだから。この絵の彼女の左目が異常に怖い。アワビみたいな何か。エプロンが肩の端で引っかかってるのも妙だ。18歳でこの絵を描くのとんでもないと思う。今考えると毎日少しずつ違う時間に登校していたにもかかわらず、ほぼ毎日朝会っていたのもかなり変だ。気付くべきだった。

更に、帰り道付いてくるようになった。家が近かったので歩いて登校していたが、週に1,2回ほど途中から少し離れて付いてくる。話しかけられたりはしない。2,3m間を開け、同じルートを辿ってくる。これが2次試験終了まで続いた。家にそのまま帰るとどうなるか分からなくて怖かったので、帰り道にあるスーパーやドラッグストア、コンビニなどで巻いていた。

以上怖かった話です。チョコは誰も使っていなかったロッカーに封印しました。そしてタッパーに入れるのはどうかと思う。